雷電本紀

雷電本紀 (小学館文庫)

雷電本紀 (小学館文庫)

 江戸時代の相撲が庶民に与える影響は大きかったんでしょう。朝青龍がカチアゲで勝ったとき、みっともないと思いましたが、考えが変わりました。それにも耐えうる体を死ぬ気で鍛えてこそ国技に取り組む英雄なのです。
 本当に雷電がこのように慈悲の心に富んだ人であったのか分かりませんが、少なくとも今の関取衆には見ている人に勇気と希望を与える人がたくさんいてほしいものです。
 相撲の取り組みの場面の描写、いくら読んでも頭の中に描くことができません。年代の表記で誤りがあり、ただでさえばらばらに並んでいるのに、これではきちんと読めません。
 ほかの本も装丁がきれいです。